昨日まで届いていた言葉が、ある日突然届かなくなる。何が変わったのか。何がいけなかったのか。
理由がわからないと、人はその空白を埋めるために、いつの間にか自分自身を責め始めてしまうことがあります。
「自分に価値なんてないのかもしれない」「見捨てられたのかもしれない」
『理由。』は、そんな答えのない夜を描いた曲です。
光る画面、送れないメッセージ、冷めかけたコーヒー。返事を待ちながら夜が深くなり、やがて朝になる。
この物語では、最後まで「理由」は明かされません。
相手を責めることも、自分を納得させる答えをつくることもしない。ただ、わからないものを「わからないまま」抱えて、それでも今日を歩いていく。
最後に変わるのは、状況ではなく主人公の視線です。夜のあいだずっと答えを探していた人が、朝になって、「昨日より少しだけ、空を見上げられた。」
理由がわからなくても、朝は来る。答えが見つからなくても、人は少しずつ歩き出せる。
『理由。』は、答えを見つけるための歌ではなく、答えのないまま生きていくための歌です。